星と宇宙の部屋
星の話し物語
星座物語
しし座
ネメアの森には、人食いライオンが住んでいました。
人々は、神様に
「このライオンを退治して欲しい」とお願いをしました。
そこで、神様は、ギリシャ一の力持ち勇者ヘラクレスに
この人食いライオン…化け獅子退治を命じたのです。
ヘラクレスは、大変に弓矢を扱うの上手でした。
そこで、まず「このライオンを弓で射よう」と考えたのです。
大きな木の影に潜んでいると
森の中からのっしのっしとライオンが姿を現しました。
その大きな姿には、ヘラクレスもびっくりです。
ひるんでいる暇はありません。
気を取りなおして弓に矢をつがえます。
力いっぱい引き絞り弓を放つと
・・・バシン！
ヘラクレスの矢は、みごとライオンに命中しました。
しかし・・・
相手は、化け物の人食いライオンです。
矢が当たったくらいではびくともしません。
のっしのっしっとコチラに近づいてくるではありませんか。
ヘラクレスは、二本目の矢、三本目の矢…と次々放ちます。
しかし、ライオンには当たるものの
面の皮が厚いらしく全てはね返されてしまうのです。
ついに、ヘラクレスの手元には、
一本の矢もなくなってしまいました。
ヘラクレスは、力持ちの大男です。
大きなこん棒で獲物を叩き捕らえる事など朝飯前。
「ようし・・・これならどうだ！」
ヘラクレスは、自慢のこん棒をライオンの頭目がけて打ちつけました。
・・・バキバキバキ！！！
大きな音がして・・・砕けたのはライオンの頭ではなく
こん棒の方でした。
もうこうなったら・・・力技しかありません。
ヘラクレスは、ライオンに組み付くと
その首をグイグイと締め始めました。
５分・・・１０分・・・１時間・・・２時間・・・
満身の力を込めてライオンの首を締めます。
初めは、暴れていたライオンも次第にぐったりとしてきました。
１日・・・２日・・・
ついに、三日三晩、ライオンの首を締めつづけ
やっとのことで退治したのでした。
ヘラクレスに退治されたライオンが、
星座になったものが「しし座」です。
春になると宵空へ
待ちかねていたように東天から駆け上がって来ます。
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