星と宇宙の部屋
星の話し物語
星座物語
ふたご座
カストルとポルックスは、大変仲の良い双子の兄弟でした。
どこへ行くのも二人一緒です。
しかし、ある時、弟ポルックスの目の前で
兄のカストルは、死んでしまいました。
カストルに毒矢が当たったのです。
ポルックスは、悲しくて悲しくて仕方がありません。
「そうだ・・・僕も死んでしまおう。
そしたら、カストルの所へ行ける」
ポルックスは、自らの命を断とうとするのですが、うまく行きません。
「あぁ、神様。僕はどうして死ぬ事ができないのでしょう？
兄は、たった１本の矢で逝ってしまったというのに・・・」
悲しみに暮れるポルックスに意外な神のお告げがありました。
「ポルックスよ。お前は、カストルとは兄弟であったが、
全く異なる運命のもとに生まれついているのだ。
兄のカストルは、人間の子供であった
…つまり『死ぬ運命』だったのだ。
だが、ポルックスよ、お前は違う。
お前は『神の子』だ。
『死なない運命』に生まれるいているのだ。」
ポルックスは驚きました。
双子に生まれ付いた自分と兄が
全く違う運命の元に生まれているなんて…
困惑するポルックスに神様は、
「天上界へ来て、他の神様たちと一緒に暮す様に」と言います。
「神様…いえ、お父様お願いです。
僕は、兄さんのカストルと一緒に暮したいのです。
たとえ、運命が違っていても・・・」
・・・
ポルックスの願いは、神様に届きました。
カストルとポルックスは、
再び一緒に暮す事ができるようになったのです。
夜空にふたご座を探してみて下さい。
今夜、ふたご座は見えていますか？
ふたご座が天にある時、
カストルとポルックスは
二人一緒に天上界で暮しています。
そして、
ふたご座が沈んだ後、
カストルとポルックスは
二人一緒に地の底の国で暮しているということです。
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